この課題は実に悩ましい問題である。例え100%相手に過失がある事故であったとしても、その時に出るであろう保険金を当てにして車を修理して乗り続けるか、それとも新たに車を買い替えるかの判断は全く悩ましい問題であることに違いない。

この問題は迅速な決断が必要である。もたもたしていると、いつも乗っている車に乗れなくなる可能性が生じてしまう。そうなればいろいろと支障をきたす恐れが出て来る。そこで、車の処分に関する決断ファクターとして、以下のことが考えられる。

■修理に出すことにして保険金を受け取り、そのお金で新たな車の買い替えに充当出来るか?

■修理に関する見積り及び車の時価査定額の妥当性

■修理をする場合、一般の修理屋に出すか、又はディーラ-に出すかにおけるメリット/デメリット

これらの3点をしっかり見極めて即断して行動すべきである。なぜ一刻も早く行動することが大切なのかをいうと、事故車をしばらくそのままの状態にしておけば、修理見積りを出すつもりでいたとしても、買い替えに不利なように車を勝手にどこかを修理してしまう事態が起こる可能性が大となってしまう。

そうすると、事故発生時に明らかに買い替えの方が有利のはずが認められずに、結果的に修理のみの対応になってしまう危険性が生まれる。事故後の流れとしては、修理に出す場合修理に要した費用は保険会社が払うか、買い換える場合事故車の下取りもしくは買取に出すかのいずれかになる。

先に述べたように修理に出すと言って保険金を受け取り、その保険金で買い替えに充当する話がよくあるが、基本的には問題はないが、保険会社で規定がまちまちであるが、トラブルのもとになる恐れがあるため、黙って事を進めることは避けた方がよい。

次に修理に関する見積り及び車の時価査定額の妥当性について、大概の保険会社は修理工場又は一般の車屋と業務提携しているため、事故発生時に保険会社に一報を入れると保険会社は行動を起こし必要によっては修理の依頼、見積りを行ってくれる。だからといって任せっ放しにしておくと危ない。修理費用をより安く見積もられるケースが起こり得る。やはり、自分自身でもきちんと調査を行っておくべきである。

修理、買い替えどっちが良いかを悩んでいる場合、後々後悔しないように、以下の事項について調査しておく方が良い。

修理か買い替えかを判断する項目を並べてみました。

✱(いくらで売れるか)事故車買取に対する査定と見積り

✱(いくらで買えるか)買い替えをしようとしている車に関する購入費用の総額

✱(修理費はいくらか)他の保険会社に修理見積りを依頼して見積りデータを入手

✱事故車でないと仮定した上で、下取りの相場の調査

✱修理を行った際に事故歴のある車と見なされるか否か? ⇒ 査定額に影響を及ぼすファクターであるため。

✱修理後も以前の状態に、つまり原状に回復するか否か?

以上の6項目について、徹底的に比較検討を重ね、かつ周囲の意見等にじっくり耳を傾けて決断することが重要であろう。迷いと焦りはより良い判断を損なう危険性を有しているためである。